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3D AIのBackflip、製造業向け新AIモデルを発表 – 修理・生産プロセスを加速
Backflipは、製造業の修理・生産プロセスを革新する新たな3D AI基盤モデルを発表しました。この技術により、3Dスキャンデータから自動的に3Dモデルを生成し、CNC加工や3Dプリントによる部品製造を迅速化できます。さらに、SOLIDWORKS向けプラグインおよび3DスキャンデータをパラメトリックCADファイルに変換するウェブアプリの2つの新ツールをリリース。従来は手間とコストがかかっていたプロセスを、わずか数秒で完了できるようになりました。
工場で部品が突発的に破損すると、修理チームは即座に対応しなければならず、生産ライン全体が停止するリスクがあります。しかし、数万種類の部品をすべてストックすることは不可能なため、交換部品がない場合は以下の手順が必要です。
1. 部品を手動で測定し、3D CADモデルを作成
2. 社内または外部の加工工場で製造
3. 新しい部品を取り付けて生産ラインを再稼働
この作業には数時間かかることがあり、年間500億ドル以上の損失が発生しているとされています。Backflipの新技術により、このプロセスの最初のステップを数分で完了し、ダウンタイムを半減できます。
自動車業界では、数万の部品、ロボット、機械、人が連携して生産を行っています。そのため、1つの部品が破損すると、工場全体の生産ラインが停止し、1時間あたり300万ドル以上の損失が発生する可能性があります。また、航空宇宙業界では、デジタル設計以前の機械も多く、既存部品のCADデータが存在しないケースが多いため、年数千時間をかけて3Dモデルを作成する必要がありました。Backflipの新ツールは、3Dスキャンデータを即座にCADファイルに変換し、これらの業界の課題を解決します。
BackflipのCEO兼共同創業者であるGreg Mark氏は、次のようにコメントしています。
「3Dスキャナーは高精度で表面データを取得できますが、そのデータを製造可能な形状に変換するのが課題でした。私たちの技術は、これを自動的にクリーンなCADデータに変換し、既存の3D設計・製造ソフトとシームレスに連携します。」
SOLIDWORKSプラグインでは、3Dモデルの作成プロセスを可視化し、各ステップの履歴を生成するため、初心者にもわかりやすく設計されています。
Backflipの新AIモデルは、1億以上の3Dジオメトリを含む世界最大級のシンセティック3Dデータセットを用いてトレーニングされています。BackflipのAI部門責任者Logan Ford氏は、「当社のAI技術は、最先端の機械学習(ML)と製造分野の専門知識を融合したものです。リソース効率の最適化により、従来の60倍の学習効率、10倍の推論速度、100倍の空間解像度を実現しました」と述べています。
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