Startup Portfolio
コンタクトセンターWFMのAssembled、ClaudeやChatGPTから現場データを直接操作できるAssembled MCPを投入
ワークフォースマネジメント(WFM)プラットフォームを提供するAssembledは、コンタクトセンター向けに「Assembled MCP」をローンチしたと発表しました。これは、Model Context Protocol(MCP)に基づくサーバーで、AnthropicのClaude、OpenAIのChatGPT、その他のAIツールを、サポートオペレーションのライブデータに直接接続し、リアルタイムのワークフォースデータを任意の会話型AIアシスタントから「自然言語で問い合わせ・操作可能(queryable and actionable)」にする位置付けのプロダクトです。サポートリーダーは、社内のWFM画面に切り替えることなく、AIに対する自然言語のチャットだけで質問を投げ、その場でアクションまで実行できるようになります。
機能面では、Assembled MCPはローンチ時点で、フォーキャスティング、スケジューリング、イントラデイ・オペレーション、ワークフォース構成、コンプライアンス、パフォーマンス分析の各領域を、リードオンリーではなく「リード&ライト」でカバーします。さらに、メトリクスはAssembled側であらかじめプリ集計され、各社のビジネスロジックが反映された状態でAIに供給される設計のため、AIアシスタント単独でログを生で扱う場合に比べ、回答の整合性と業務上の正確性を担保しやすくなっています。セキュリティ面でも、すべてのクエリおよびアクションがOAuthで認証され、各アカウント単位に厳密にスコープされており、クロスカスタマーのデータアクセスは発生しない設計とされています。Assembled共同創業者兼CEOのRyan Wangは、「WFMの未来はエージェント駆動だ。これまではアナリストが、あるツールでレポートを引き、そこに3つの別ツールからのデータをスティッチングするまでに何時間も待つ必要があった。これからはリーダーは、すべてのデータ接続を横断する答えを、AIアシスタントとの一回の会話で取りに行けばよい。シナリオプランニングが1週間かかっていた仕事も、『もし~だったら(what if)』の問いをAI上の一会話で完結させられるようになる。Assembled MCPは、その未来へ向けたファーストステップだ」と述べています。
戦略的にも、Assembled MCPは「コンタクトセンター現場のオペレーティング・データ層」を、エージェント時代の入口に置き直すという意味を持ちます。これまでサポート部門のオペレーションリーダーは、WFMダッシュボード、BIツール、Excel、メッセージング、別途のレポートツール、品質管理ツールといった多くの画面を横断しなければ意思決定できない状況にありましたが、AnthropicのMCPに代表される標準化されたコンテキスト連携プロトコルの登場によって、AIアシスタント側を「指令本部」に置きつつ、それぞれの専門システムをデータ&アクションの提供元として接続する設計が現実的になってきています。Assembledは、コンタクトセンターのWFMという「数百〜数万人規模のシフトと工数とKPIを動かす」業務領域でMCPサーバーをいち早く提供することで、AIアシスタントから自社プラットフォームへのアクセスを取りに行き、AI時代のサポートオペレーションにおける「実体経済側のレール」を握りにいく構えと言えます。同社は、すでにStripe、Robinhood、Salesforce、Ashley Furnitureを含む数百のモダンエンタープライズに採用されており、最大規模の顧客では2万人規模のコンタクトセンターオペレーションを支えていることを開示しており、こうしたエンタープライズベースを通じて、AIアシスタント駆動の業務オペレーションへの移行を進めていくことになります。
Assembledについて
Assembledは、2018年にRyan Wang(CEO、共同創業者)、John Wang(CTO、共同創業者)、Brian Sze(共同創業者)らを中心に設立された、米国・カリフォルニア州サンフランシスコを本社とするカスタマーサポート向けAIプラットフォーム企業です。共同創業者は全員Stripe出身で、Ryan Wangは同社の80番台の社員として機械学習を活用した不正検知に従事し、Brian SzeはStripeにおけるカスタマーサポートプラットフォームの構築に深く関与していた経歴を持ちます。創業時の問題意識は、自社で目の当たりにした「数千名規模、地理的に分散したサポートオペレーション」の複雑性を解くために、サポートチーム向けに「オペレーティングシステム」のようなプラットフォームを構築するという発想で、現在のAssembledは、ワークフォースマネジメント(フォーキャスティング、スケジューリング、イントラデイ管理、パフォーマンス分析、コンプライアンス)と、AIによる自動化およびエージェント化を統合したスイートとして進化を続けています。顧客にはStripe、Robinhood、Salesforce、Canva、Notion、Grammarly、GoFundMe、Hopper、Harry'sなどモダンエンタープライズが名を連ね、最大規模の顧客は2万人規模のコンタクトセンターを運営しています。資金調達面では累計約7,070万ドルを調達しており、2020年3月にStripeがリードした310万ドルのシードラウンド、Emergence Capitalがリードしたシリーズ A、そして2022年5月にNEA(New Enterprise Associates)がリードし、Emergence CapitalおよびBasis Set Venturesも参加した5,100万ドルのシリーズBなどを実施しています。2025年のGartner® Market Guide for Contact Center Workforce Management Solutionsで代表的ベンダー(Representative Vendor)に選出されたほか、Everest GroupのWorkforce Management in Contact Centers Trailblazers 2025レポートではTrailblazerにも認定されています。
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