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2025/06/19

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ヘルステックのRippl、認知症高齢者の救急搬送を30%削減—新たなケアモデルが成果を実証

認知症ケアの革新を目指すヘルステック企業のRipplは、米国のメディケアが主導する認知症ケア向上プログラム「GUIDE」において、自社サービスを利用した認知症高齢者の救急外来(ED)訪問が30%削減されたと発表しました。Ripplが行った分析は、認知症ケアサービスに参加する前後6ヶ月間を比較したもので、適時かつ専門家が主導する認知症ケアが救急外来の不必要な利用を大幅に削減できることを示しています。

 

Ripplの創業者兼CEOのKris Engskovは、「2021年にRipplを立ち上げた時から、高齢者が自宅で健康に暮らし、救急や病院の利用を減らすことを目標にしてきました。このデータは、専門的な認知症ケアを、アクセスの良さや家族支援と組み合わせることで、健康状態や生活の質を大きく改善できることを示しています」と述べました。認知症を抱える高齢者は、全国的な調査によると一般の高齢者に比べて救急外来を訪れる頻度が2.5倍高いとされています。そのうち75%以上が入院に至り、60%以上が救急車で搬送されることが明らかになっています。これらは行動面・医療面、介護者側の対応など、予防可能な問題が早期に対処されていれば回避できたケースも多いとされています。

 

RipplのチーフメディカルオフィサーであるDr. Jamie Sharpは、「非常に前向きな初期成果です。認知症の行動的・医学的な複雑さを積極的に管理し、介護者をリアルタイムで支援することで、緊急治療を必要とするような深刻な状況に至る機会を減らしています。これは我々が目指したインパクトであり、今後さらに拡大していきます」と語りました。救急搬送の削減以外にも、Ripplのケアサービスに対する利用者の満足度は非常に高く、現在の顧客満足度(CSAT)は94%に達しています。また、顧客の推奨意欲を示すネット・プロモーター・スコア(NPS)は96であり、業界平均である40〜60を大幅に上回っています。これは単なる効果的なケア提供だけでなく、利用者と介護者双方が積極的に推奨したいと思えるサービス体験を提供していることを示しています。

Ripplは米国のメディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)が主導する8年間にわたる全国規模の認知症ケア改善イニシアチブ「GUIDE(Guiding an Improved Dementia Experience)」の初期参加組織の一つです。

 

Ripplについて
Ripplは、高齢者とその家族のために認知症ケアを再定義している企業です。アルツハイマー病など複雑な認知症のニーズに特化し、専門家による臨床的かつ関係性に基づいたケアを24時間365日提供しています。Ripplは価値ベースのケア団体とパートナーシップを組み、リスクベースの契約を通じて患者や介護者のアウトカム改善に取り組んでいます。主な投資家にはARCH Venture PartnersとGeneral Catalystが名を連ねています。

 

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