持続可能な素材とスマートな供給・物流によって木材業界を変革する"Cambium"がSeries Aで$18.5Mを調達

Cambiumは、VoLo Earth Venturesがリードし、NEA、Dangerous Ventures、Tunitas Ventures、Woven Earth、既存投資家のAlumni Ventures、Soma Capitalなども参加したSeries Aで$18.5Mを調達した。

持続可能な素材とスマートな供給・物流によって木材業界を変革するSupply Chain TechのCambiumは、木材業界のデジタル化を進め、樹木管理サービス、製材所、メーカーをつなぎ、廃木材をCarbon Smart™ Woodや造作材、さらにはマスティンバーへと変換します。これにより、木材のサプライチェーン全体を追跡し、業界にとって強固な管理データ層を構築します。さらに、AIとLLMを活用し、各プロセスの効率化を図っています。

この技術は、原木輸送・物流、在庫管理、POSシステム、リアルタイムの炭素影響追跡、Eコマース機能などを実現し、これまで紙と手作業に依存していた業界を近代化します。CambiumのAI駆動ツールは、運送会社、製材所、樹木管理企業の業務を効率化し、短いサプライチェーンで生産を地域化することで、効率性を高め、地域経済を活性化します。製造業の国内回帰を推進することで、輸送の炭素排出を削減し、高品質な雇用の創出を支援します。

新たな資金調達を受け、Cambiumは大量木材市場に参入し、鋼鉄やコンクリート（建築業界で最も炭素排出量が多い2つの素材）の代替または補完となる構造用木材製品を提供します。Carbon Smart™ Woodは、強度と耐久性を兼ね備え、炭素を貯蔵し、製造時のエネルギー消費を抑え、高排出の建築材料を代替する低炭素建材です。これにより、建築家や建設業者にとって、構造要件を満たしつつ気候変動への影響を抑える費用対効果の高い選択肢が提供されます。

また、Mercer Mass Timber、SmartLam North America、Sterling Structural、Vaagen Timbersといった主要なCLT(cross-laminated timber)メーカーとの提携を通じて、一貫した供給と高品質のCLT製品を確保します。

Cambiumはすでに業界に大きな影響を与えており、プラットフォーム上で800万ボードフィート以上の廃木材を流通させ、10,000トン以上のCO2eを隔離し、350以上の樹木管理企業、製材所、運送会社と全国ネットワークを構築しています。さらに、Room & BoardとのGraft Collection、SteelcaseとのBassline Collection、Brooklyn Domino Sugar BuildingのEquinox新店舗のフローリングなど、Carbon Smart™ Woodの多様性と魅力を示す革新的なコラボレーションを展開しています。

「世界の木材需要は2050年までに3倍になると予測されています。今こそ、米国および世界中でよりスマートな木材サプライチェーンを構築する時です。この投資により、業界全体に当社のサプライチェーン技術を拡大し、製材所の近代化を支援し、廃棄物を低炭素建材へと変換し、製造業の雇用を地域経済に戻すことができます。」とCambiumの共同創業者兼CEOは述べています。

Cambiumは、この資金を活用し、Carbon Smart™ Woodの流通ネットワークを拡大し、事業をスケールアップして成長する需要に対応します。また、Cambiumが2024年7月に買収したMill Marketという物流プラットフォームを通じて、物流機能を強化します。この最近の買収は、Cambiumの成長戦略の一環であり、サプライチェーンインフラの強化と全国規模での事業拡大を目的としています。