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2026/06/19

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生成AIのAnthropic、米政府の輸出管理指令を受け最上位モデルFable 5・Mythos 5を一時停止

生成AIを手がけるAnthropicは、米国商務省からの輸出管理指令を受け、自社の最上位モデルである「Fable 5」と「Mythos 5」へのアクセスを世界中で一時停止しました。指令は、これらのモデルを米国外のあらゆる地域、および米国内外を問わず外国籍の人物へ提供する際にライセンスを求めるもので、国家安全保障上の懸念を理由としています。報道によれば、商務省がこの権限を生成AIモデルに対して用いたのは初めてとされ、ソフトウェアとしてのAIモデルが事実上「輸出管理」の対象として扱われた事例として注目されています。

 

両モデルは、Anthropicが従来の上位モデルを超える新たな能力ティアとして打ち出したもので、特にソフトウェアの脆弱性を発見する能力が高いとされていました。米政府側は、こうした能力が中国やロシアなど懸念国の軍事・情報目的で利用されるリスクを指摘しています。一方で、モデルの安全性をめぐっては当局と同社の説明が食い違っており、当局が「脆弱性対応の姿勢に問題があった」とする一方、Anthropicは詳細な懸念は示されなかったとし、今回の措置を「誤解」だと位置づけて、アクセス復旧に向けて当局と交渉を続けています。共同創業者兼CEOのDario Amodei、商務長官のHoward Lutnickらが関与しているとされます。

 

今回の一件は、AIの主権(ソブリンAI)や、特定国の技術への依存リスクをめぐる議論を改めて呼び起こしています。欧州各国や英国は、最先端の米国製AIモデルを使い続けられる「信頼できるパートナー」としての例外的扱いを求めて働きかけているとされ、フランスで開かれたG7の場でも関連協議が行われました。カナダの首相は、米国技術への過度な依存のリスクを警告しています。また、一部の米大手金融機関が米国外の従業員のアクセスを制限する動きも報じられており、フロンティアAIに依存する企業にとっての規制・地政学リスクが浮き彫りになっています。

 

Anthropicについて
Anthropicは、米国を拠点とするAI研究・開発企業で、対話型AI「Claude」をはじめとする生成AIモデルや、開発者向けのAIプラットフォーム、エージェント関連製品を提供しています。AIの安全性を重視する姿勢を掲げ、上位ティアのモデルや、サイバーセキュリティ向けの信頼できる提供枠組みなどを展開してきました。企業や政府機関への導入が世界的に広がる一方で、最先端モデルの提供をめぐっては規制当局との関係が大きな論点となっています。

 

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