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2026/04/14

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AIサポート自動化のDecimal AI、コード、ログ、および本番データをもとに推論し、サポートのエスカレーション対応やエンジニアリング調査を解決

Decimal AIは、2025年に米国で設立されたスタートアップで、企業向けのテクニカルサポートの在り方を大きく変革しようとしています。同社は「AIサポートエンジニア」を提供し、従来はプロダクトエンジニアが対応していた複雑な技術的問い合わせを、自律的なAIエージェントによって解決する仕組みを構築しています。従来のエンタープライズソフトウェアにおけるサポート体制では、サポートチームが製品の内部仕様を十分に把握できず、エンジニアへのエスカレーションが頻発するという課題がありました。その結果、対応に時間がかかり、顧客満足度や業務効率に影響を与えていました。Decimal AIはこの課題に対し、「コードを唯一の正しい情報源」として扱うアプローチを採用しています。ソースコードに加え、ログ、設定情報、ユーザーコンテキストなどを統合的に解析することで、問題の根本原因を迅速に特定します。

 

同社のプロダクトは大きく2つの機能で構成されています。1つ目は自律型サポートエージェントです。このエージェントは企業のシステム環境に接続し、サポートチケットを自動的に処理します。人間のサポート担当者が確認する前に、顧客向けの回答や具体的な解決手順を生成するため、対応時間を大幅に短縮します。その結果、多くの問い合わせがエンジニアの関与なしに解決されるようになります。2つ目は自己修復型ナレッジベースです。従来のドキュメントは手動更新が必要であり、製品の進化に追随できず陳腐化することが多いですが、Decimal AIのナレッジベースはコードや運用データと連動して自動更新されます。これにより、常に最新かつ正確な情報が提供され、サポート品質の向上と運用効率の改善につながります。

Decimal AIの最大の特徴は、プロダクトレベルでの深い理解にあります。従来のAIサポートツールは過去のチケットに基づくパターンマッチングに依存することが多いですが、Decimal AIはコードを直接解析することで、製品が本来どのように動作すべきかを理解します。そのため、未記載のバグや新しい問題にも対応可能であり、より高度なトラブルシューティングを実現します。コードの実行経路、設定状態、ログ情報を統合的に分析することで、正確な修正提案と実行可能な解決策を提示します。また、エンタープライズ向けに重要なセキュリティとコンプライアンスにも対応しています。SOC 2準拠、通信および保存時の暗号化、顧客のクラウド環境での運用(BYOC)などをサポートしており、厳格な規制環境にも適応可能です。さらに、ソースコード自体は保持せずメタデータのみを利用し、モデル学習におけるデータ非保持にも対応しています。

 

Decimal AIは2025年3月にカリフォルニアで設立され、4月にプロトタイプを開発パートナーとともに開始し、5月にシードラウンドを実施しました。6月には第2プロダクトを発表し、エンタープライズ向けの機能を拡張しています。現在はFortune 500企業を含む大企業への導入が進んでおり、実用性と需要の高さが示されています。創業チームはEightfold AI、Uber、Facebook、Databricksといった企業出身者で構成されており、AIおよび大規模インフラに関する豊富な経験を有しています。この背景が、複雑なソフトウェア環境における課題解決において大きな強みとなっています。ソフトウェアの複雑性が増す中で、迅速かつ高度なサポート体制の重要性はますます高まっています。Decimal AIは、コードに基づく深い理解を活用した新しいサポートモデルを提示し、エンジニアの負担を軽減しながら、より高品質な顧客対応を実現する次世代のAI企業として注目されています。

 

Decimal AIについて
Decimal AIは2025年に米国で設立されたAIスタートアップです。ソースコードと運用データを解析することで技術的な問題を自動解決するAIサポートエンジニアを開発しています。自律型エージェントと自己更新型ナレッジベースを組み合わせ、エンタープライズ環境において高速かつ正確なサポートを提供することを目指しています。

 

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